3月SM LIVE SHOW@DX歌舞伎町

これは3月21日〜31日までのSM特別興行(乱田舞プロデュース)だった。25日のスカトロ大会と31日の千秋楽イベント以外は、連日6ステージ×3回、ほとんど出演者も演目も日ごとに異なるという内容。ぼくは24日、26日、31日千秋楽の3日に足を運んだ。
24日のラインナップはフライヤーによるとこんな感じ。

  • 内山沙千佳×ゆの(パフォーマンス)
  • 水城純奈(調教ショー)
  • AN(女王様ショー)
  • 浅葱アゲハ(自吊りショー)
  • キン子(ニューハーフ緊縛ショー)
  • 夏樹(緊縛調教ショー)

ただし、他の日もそうだったけどフライヤーとは微妙に出演者、演目が違っているところがあった。記憶がおぼろげになってしまったが、この日はANではなく狩野千秋によるレズ緊縛ショーがあったように思う。もしかしたら他の日の記憶と入り乱れてしまったかもしれないが。ぼくが観たのは3回目。沙千佳&ゆの。以前やったことがある脱力系の舞台。とはいえ、これがとんでもない内容なのだ。美しいレースクィーンに扮する沙千佳さん。キューティーハニーのBGMに乗って堂々と舞台で照明を浴びる。ハニーフラッシュと強い光が重なる場面がカッコいい。しばらくして、カメラ小僧に扮したゆのさん登場。挙動不審でありながら大胆なポーズを要求し、最初は笑顔で応じるレースクィーンもしだいに強硬な姿勢になり、やがてはSM的関係へ。大きなパラソルでアナルを責められるカメラ小僧。歌いながらオナニーせよと命じるレースクィーン。脱力した雰囲気で笑いをとりながらのエロパフォーマンス。とてつもなく自由。2人の不確定な成り行きを見つめるだけで面白い。
女流緊縛師、狩野千秋。ピンク映画では観たことがあったが、生で観ると大迫力。その体躯、その表情。そして無駄のない縄さばき。この日より26日の方がハードだったが、やっていることに奇抜さはないにせよ緊縛ショーの中でも目を奪われるだけの迫力がある。必見だろう。浅葱アゲハさんの自吊りを観るのはもう5度目ぐらいになるが、何度観ても飽きない。自吊りにゆくまでの過程も見所である。以前に観たアゲハさんの自吊りショーと似た構成でありながら、ラストで銃によって自殺する前回と、静かに剣をおさめる今回とでまったく違う印象を受けた。ファンタジックな世界観は彼女の持ち味だ。彼女の演目にしても26日に驚かされることになる。例の「ガンダム緊縛」だ。
続いてニューハーフ緊縛ショー。これは初めての体験だった。縛る側も縛られる側もニューハーフ。鬼に扮する者とそれに対する山伏(?)に扮する者。衣装、音楽によって世界観も明確に形成されていて楽しめた。縄さばきはその前に狩野千秋さんのショーを観ていたのでちょっとまどろっこしかったが、縛られるニューハーフの裸体というのを観るというのも希有な体験だろう。別段、チンコが強調されたりするわけでもなく、「あ、ついてる」というぐらいで、あとはすんなり観られる内容だったように思う。鬼という設定に角=ペニスみたいな象徴的機能が描かれるのでは……と思ったりしただけに、ちょっと拍子抜け。でも、また観たいと思った。
夏樹さん。美しい女王様。彼女はパートナーに筋肉質なM男を連れ出て、ハードな鞭打ちショーを展開した。これが一風変わっていて、「ザ・鞭打ち」とでも言うべき、あらゆる種類の鞭を取り出しての執拗なまでの鞭打ち。男の身体にはミミズ腫れが増えてゆく。さらに放たれる鞭。どこまでいくんだろうかというほどに徹底した鞭打ちだった。
次回は26、31日について書く予定。

新しいストリップ

近日更新と謳っておきながら、結局ずるずると放置を長引かせてしまっている。完全に放置してるわけじゃなくてたまに時間のある時に編集画面を開いたりはしていた。しかし、一度中断してしまったせいか、何から書き始めればいいか、考えがまとまらないまま、他のことに気をとられてしまい、貴重な時間を失ってしまうのだった。適当なことはmixi日記で済ませてしまう癖がついてしまったせいか、妙に気を張ってしまうというのもある。
……というわけで、とりあえず書こうと決意した。
3月末のSMショーのことは細部の記憶が薄れてしまっている。やっぱり刺激的体験をその日のうちに書き留めておくべきだった。その前には浜劇の美的SMもあった。もったいない。今、ストリップ界は面白いのだ。
先日「東京アンダーグラウンドパーティ*1」ことサロンキティファイヤの告知コーナーで、内山沙千佳嬢が夏にDX歌舞伎町で開催されるらしい企画に「新しいストリップ」という言葉を用いていた。「ストリップ」という言葉から連想するイメージ。ぼくの中でそれは1年前と比べるとまったく違うものになっている。だから「新しいストリップ」が間違いなく面白いということも確信できる。
そうはいってもすべてのストリップが面白いというわけじゃないし、個々人の好みもある。踊り子さんの自己陶酔的な世界を確信犯的に共有し、盛り上げつつ、自分が支えているんだと言わんばかりに各地を追っかけて回るという楽しみも悪いわけじゃない。が、そんな楽しみは定年を迎えた余裕のあるおじさんたちに譲ろう。
ぼく自身、観たい舞台の3分の1も通えてないし、さすがに地方まで頻繁に出向く余裕もない。だからこの世界について限られたことしか書けない。せめて自分が観た貴重な舞台については可能な限り書きたいと思っている。各ショーの詳細は後日(今度こそ本当に近日!)書くとして、とりあえず先日初めて観た栗鳥巣さんの舞台について触れておきたい。
噂だけは聞いていたけど、なかなか観る機会がないままだった栗鳥巣さんの舞台。4月末、DX歌舞伎町でのレズビアンショー。内山沙千佳さん、ゆのさんといった面々に、行かないという選択肢がありえないショーだった。そこに栗鳥巣さんの名もあり、ようやくこの機会が巡ってきたのだと、胸を躍らせ心待ちにしていた。そして……
仕事後に向った劇場。舞台は2回目半ば。ちょうど内山沙千佳×栗鳥巣コンビの上演中。盆で絡み合う2人。すぐに舞台奥へと戻る。そこから意外な展開。栗鳥巣さんがヅラ&ヒゲらしき小道具、みすぼらしい衣装をまとう。東北の片田舎のおじさんっぽい淋しげなモノローグがBGMとして流れる。舞台を降りる栗鳥巣嬢、いや浮浪者のごときおっさん。大きな荷物をバタンバタンとさせながら客席をゆっくり闊歩し、扉に接近、外に出ようとする。そこに、舞台から走ってやってくる内山沙千佳嬢。邂逅。抱擁。その愛が魔法のごとく、栗鳥巣嬢の姿を再び召還させ、感動のフィナーレ。まず、これに圧倒される。
しかし、波状攻撃。3回目の舞台。前半に栗鳥巣さんソロ。全裸で登場し、舞台が始まると逆に服を身につけてゆく。可愛らしい制服。そして体操着+ブルマ姿。BGMがおかしい。萌え。エロゲー『いもうとブルマ〜放課後のくいこみレッスン〜』の「お兄ちゃんと放課後のひ・み・つ☆」の歌詞とシンクロした栗鳥巣さんのパフォーマンス。
「♪恥ずかしいレッスンね ブルマを引っ張られて あそこがくいこんで 我慢できないダメなの〜」
その構成、演技力。この萌えエロから自吊りへと移り、客いじりのち飲尿パフォーマンスという流れにただただ呆然とするしかなかった。前半の脳内エロティシズムにやられてしまって、本当に何も考えずに舞台に釘付け、という感じ。自吊りも素晴らしくて、縄をかけてから、ゆっくり身を任せて天井に顔を向けながらくるくる盆を回る時の表情と身のこなし。そういうところもとても魅力的だった。
さらにもう一発。3回目の内山沙千佳×栗鳥巣コンビ。これは出だしからずらされる。大量の新聞紙をつなぎ合わせた衣装で登場した2人(顔さえ見ることができない)が、下流社会を象徴する悲哀の籠った歌に乗せてぐるぐる回りながら踊る。踊り続ける。後半、新聞紙を取っ払ってネコミミにセクシー衣装の2人が最強のラウンジミュージック「ネコミミモード」に乗せて可愛くエッチに絡み合うという落差!
この出会いをきっかけに栗鳥巣さんの舞台は見逃せないものの一つとなった。HPを見てなるほどなぁと思わせられ、さらに「作品」を観たいと思った。
当然、最強のゆの&京コンビの舞台も鮮烈に記憶に残るものだったし、ポラロイドタイムや幕間なども楽しみどころは満載だった。それらについては後日、各ショーに触れる際に書くつもり。ぐずぐずしてると次のショーが始まってしまう!

*1:下関マグロ著『東京アンダーグラウンドパーティ』参照のこと。

美的SM&レズショー@まさご座

今回は遠征である。岐阜にあるストリップ小屋「まさご座」。12月1日〜10日まで特別興行として「美的SMメイダ」の公演が予定されていた。その公演にてゆの&京のあの演目(http://d.hatena.ne.jp/tido/20060609#p3)が違うコンビで再演されるという話を聞いたからには見逃すわけにいかない。
岐阜駅から徒歩15〜20分ぐらいの距離にあるまさご座は独特の佇まい。HPの地図を頭に入れて向ったわけだけど、迷ってしまった。小学校や住宅街が並ぶ場所にストリップ劇場があるんだろうかと半信半疑になってくるような風景。1時間ぐらいロスしたところでステージが始まってしまう頃だろうと焦って、やむをえず駅まで戻ってタクシーに乗ることにした。「まさご座って分かります?」と運転手に訊くと何の反応もなく、車を走らせ、あっという間に到着したのだった。そしてまさご座という空間が素晴らしかった。本当に住宅街の中に存在しているばかりか、中は土足厳禁、絨毯が張り巡らされた快適空間だった。
1日3ステージ。ぼくは初日の2ステージ目、3ステージ目を観た。1ステージ3時間半ほど。中にはすべてのステージを観ていた(約10時間)人もいて、でも、それが苦になるどころか居心地良く、またそう感じさせてくれる充実のステージだった。
さて、以下は演目の詳細について。奇数回と偶数回で演目に違いがあるので、それについても触れておく。美的SMのメンバーが6名。一条さゆり(二代目)、シーナ、美麗、春うらら、内山沙千佳、ゆの。加えて、2人の外国人(あるいはハーフ)ストリッパー麻玲&優璃。

まず一条さゆりとシーナの踊りがあり、少々の間の後、横シマの囚人服を着た5人がコミカルかつ脱力的なダンスで登場。寝転がったり、うろうろしたりしていると軍服姿の一条さゆりが登場。5人はピシッと並んで姿勢を正す、しばらくして一条さゆり退場。この後、浣腸ショーが行われる。2ステージ目は春うらら。3ステージ目は内山沙千佳。

  • 真性レズショー(麻玲&優璃)

方や豊満で方やスリムなプロポーションの外国人2人が行うショー。真性レズショーという名はついているものの、絡みはほとんどない。途中、サービスタイムみたいなのがあって、2人がそれぞれ客席に降りてきて、お客さんの膝の上に乗り、お触りさせていた。ぼくも2ステージ目は2列目で観ていたのでサービスタイムの恩恵にあずかった。ラストはオープンショー。

  • レズ&SM(一条さゆり&シーナ)

奇数回は、赤い着物の一条さゆりと青い着物のシーナが踊るところから始まり、やがてシーナが一条を緊縛する。天井の高いまさご座は、盆の上で吊ることができないので、舞台の奥で吊り上げていた。
偶数回は2つの演目に分かれている。一条さゆりのストリップとシーナの調教ショーである。ぼくは一目で二代目・一条さゆりの虜になった。情感たっぷりの演歌をバックに着物を脱ぎ、短刀を用いた官能を経て、自吊りに至るという流れに奇を衒ったものはない。表情、動作が素晴らしく官能的なのだ。指先、首の角度、着物の袖……それぞれの動作の流れ。見事なまでに音楽にも調和して、強い催涙作用が起こる。
神代辰巳のロマンポルノ『濡れた欲情』で一条さゆりという名を知っているぐらいだったけど、強く興味を覚えてしまった。チラシには1986年に「二代目・一条さゆり」を襲名と書いてある。あまり関係ないけど、今まさに、これを書きながら何気なく読んでいた吾妻ひでおの『やけくそ天使』に「一条さん直伝ロウソクショー」というネタが出て来た。何という偶然!

  • 自縛ショー(美麗)

ドレス姿で登場する美麗。間を重視した独特の世界観を形づくる踊り。容姿にも独特なものがある。そんな容姿ゆえにSとMをこなすのも分かる気がする。後半は自縛、自責め。ひとつのショーとしての完成度は高い。ただし、それゆえに生の舞台上で揺らぐ不確定要素は少なく、驚きは感じられない。しかし、フィナーレで喋っている美麗さんを見ていると、過剰な部分を多分に持ち合わせていることがうかがえたので、もっといろいろなショーをやれるんだろうなと思った。

  • 苛めて下さいショー(春うらら)

希望者が舞台にあがって踊り子さんを苛めることができる参加型ショー。シーナの調教ショーでは、希望者が調教してもらうという内容なので、その逆である。DX歌舞伎町などでも調教ショーは何度か観たことがあったけど、逆を観るのは初めてだった。こういった参加型ショーの場合、いちばん面白いのはやっぱり参加するお客さんの存在感だろう。人間って面白い。舞台慣れしている人もいるわけだけど、恥より欲望が勝って舞台にあがる決心をする人の面白さ。この日のショーではかなり高齢で耳も遠いご老人が、何かあるたびに無差別に手を挙げて舞台にあがって、場内を沸かせてくれた。よっぽど女の子の裸やストリップが好きなんだろうなぁ……と思わせられるばかりか、演劇に比べて舞台との距離が近い(物理的な意味と精神的な意味の両方)ストリップ劇場でのショーの楽しみ方を存分に味わい尽くしていて、正直羨ましかった。華奢で可愛い春うららちゃんが、そのおじいさんのとても優しい鞭を四つん這いで受けながら、感じているそぶりを見せつつも、自分たちの滑稽な姿を鏡で目の当たりにしてこらえきれず笑っている、そんな心温まる場面が印象的だった。

  • レズ&SM(内山沙千佳&ゆの)

初めての美的SM。思った以上にすべての演目に魅了され、すっかりファンになってしまった。でも、当初はこの演目のみを目当てにしていたし、実際にまたしても衝撃を受けた。
偶数ステージは「鏡」だった。6月の紅薔薇座のショーでゆの&京によって上演されたぼくにとって忘れることのできない舞台である。思えばあの体験が生の舞台の強度を初めて受けとめたといえるかもしれない。瞬間瞬間の鮮烈な記憶。満員電車に近いぐらいの密集率で立ち見をしていた劇場での空気感。音楽。照明の光。それらはとてつもなく強く印象づけられた。しかし、あの目眩を覚えるような体験の中では、記憶し切れていない部分もたくさんある*1。求めていたその舞台が半年ぶりに……。
今回は内山沙千佳&ゆのというコンビ。ゆの&京に関しては雰囲気や体格が似た鏡像関係が鮮明だった。特に少女的可愛らしさがハ−ドエロな行為を包み込み、切なさを強く喚起する。また、自分の分身と愛し合うという構成が、ぼくがエロマンガを通して培養してきた感性と激しく呼応する。少し前に永山薫の『エロマンガ・スタディーズ』を読んだ。素晴らしい本である。この本で指摘されている「ポスト・エヴァンゲリオン」としての『ブルー・ヘヴン』(しのざき嶺*2などは、まさに「鏡」とも共通するパトスが宿っていると思う。もっとも、こういったことは「鏡」を体験した後にずっと記憶を引きずる中であれこれ考えていたことであり、舞台を間近で体験した時はただただ圧倒され、震えるほど感動するしかなかった。
そして新生「鏡」。初日だったこともあり、ちょっともったいない段取り上のもたつきはあった。なんせ通常のストリップではありえない構成である。鏡の仕掛け、台詞と音楽のタイミング、その他もろもろ*3。1度仕切り直して、いよいよ始まる。前回、京ちゃんがやっていた女子高生をゆのちゃんが演じている。そして切ないオナニー。枠だけになった鏡から出てくるのは沙千佳ちゃん。いや、そういう印象じゃない。髪を結んでセーラー服を着て可愛らしくはあっても内山沙千佳嬢と京ちゃんとではまったく印象が違う。基本的構成は同じでも細部にも変化はあった。劇場の空間、台詞や曲など*4。しかし、それらよりも沙千佳さんの佇まい、独特の雰囲気、表情から生じる印象。それはまるで悪魔的*5であり、そういった意味では分身の鏡像関係よりも対照関係の方が鮮明になる。また、沙千佳さんがパイパンではないという点も、対照関係をより強めている。だからこそ、ラストの残酷さに説得力があるし、それゆえに後を引く印象になっている。前回の「鏡」の場合、ラストの後すぐに京ちゃん、ゆのちゃんのオープンショーがあった。だから「鏡」を含めて舞台全体の印象は明るく染め上げられた。つまり、新生「鏡」は改変にとどまらない、もうひとつのバージョンとして記憶されるべきだろう。ぼくはたぶん観に行けないけど、10日までこの公演は続いているし、5日まで(あっ、今日までか)は「鏡」も観られる。岐阜近辺に住んでいたら迷わず観に行くべし。
さて、内山沙千佳&ゆののすごさは「鏡」だけにとどまらない。奇数ステージは「SM赤ずきんちゃん」だった。これが素晴らしかった。2人の持ち味が存分に発揮されていて、笑いとエロから感動へと洪水に呑まれるかのように導かれた。沙千佳・赤ずきんとゆの・狼。森のおばあちゃんのところに向う赤ずきん。そこに現れた狼は赤ずきんに花を渡しておばあちゃんのところへ先回り。おばあちゃんの姿で赤ずきん待ち伏せ。お見舞いに来た赤ずきんはすぐにおばあちゃんの様子がおかしいのに気づいて、耳や尻尾から正体を見破る。ここまでの定番ストーリーをコミカルなサイレント劇とポップな音楽で楽しく見せてくれる。そして……赤ずきんはおばあちゃんを食べた悪い狼をお仕置きする。赤ずきんの持参したかごからは次々とSM道具が飛び出す。狼も狼だ。あまりにキュートな狼は何やら不敵な赤ずきんに許しを請うのだから。鞭打ち、ロウソク、アナル責め。ハードな責めが続く。容赦のない赤ずきん。太いディルドを狼のアナルとマンコにそれぞれ入れてグリッとひねり出す赤ずきんの姿にはぞくぞくさせるものがあった。声をあげて悶える狼。このハードな責めを通して赤ずきんの様子がわずかに変わる。SMを通して赤ずきんと狼の間にはひとつの関係が芽生える。それは愛と言っていいと思う。彼女らのSMはショーとしての見せる要素を多分に含んでいるにもかからず、そうではない過剰な部分も同時に感じさせる。だから、愛の芽生えに説得力があるのだろう。赤ずきんが、狼がおばあちゃんを食べたことを許してうなづく場面、もし展開に説得力がなければありえないと笑ってしまう場面に違いないのに、ぼくは、いやぼくだけでなくそれまで笑いながら盛り上がっていた他のお客さんも、真剣にそれを眺めてしまっていた。最後に赤ずきんはかごから首輪を取り出し、狼の首に付けると、ペットのようにして舞台を去って行くのだった。拍手喝采。おそるべし沙千佳&ゆの。

  • フィナーレ(美的SMメンバー総出演)

フィナーレはメンバー紹介とプレゼントとオープンショー。プレゼントは飲み物のサービス。「美的SMの飲み物といえば……」という一条さゆりの恒例トークの後、希望者に聖水が振る舞われる。ラストステージでは、フィナーレの後、メンバーが舞台上でお客さんを見送ってくれる。本当に楽しい1日だった。

*1:結局、使われていた音楽は自力で見つけられず、このブログをきっかけとしてゆのさん本人から教えてもらうという幸運に恵まれたのだった。

*2:ぼくは高校生の時に偶然、エロマンガというジャンルを区切っていない古本屋で何気なくこの漫画を買い、後の人生を大きく変えるほどの影響を受けた。

*3:初めて聞いて驚いたけど、ストリップ劇場の照明、音響、幕や盆などの舞台装置はすべてひとりの人がやっているそうである。複雑な構成だと大変なわけだ。

*4:絡みの場面での『キスを』の催涙作用といったら……

*5:ゆのさんは闇のマリアというような表現をしていた。

紅薔薇座レズビアンショー

http://baraco.fc2web.com/
前回に続いてDX歌舞伎町にて紅薔薇座の公演に足を運んできた。今回は映像学校時代のクラスメイトの女性2人と一緒に行った。2人ともストリップ自体初体験ということに加え、特別興行のレズビアンショー、ということで反応が楽しみだったわけだけど……
まずは時間の都合もあって紅薔薇座名物ハーレムベッドショーから観た。まだ18時を回った頃だったので客層は年配の男性ばかりというストリップ劇場ならではの暑苦しさが充満していた。すでにレディースデイを終えていたためか、この日は女性はぼくと一緒に行った2人だけ。さすが好奇心旺盛な2人なので、まったく物怖じせずにショーと客のかぶりつき具合を楽しんでいた。後半のショーになるとぞろぞろと年配層が帰って行ったので、舞台間近の特等席に3人並んで座ることができた。
個人的には、前回に比べると、浅葱アゲハのアクロバティック自吊りショー、夜羽エマの調教ショー、ゆの&京のレズショーほどの強烈さがない分、少しもの足りないという印象だったけど、20、21歳の新人3人の初々しい舞台は楽しめたし、レッドテイルのニシキヘビを交えた3Pは美しかったし、早乙女宏美の「葛の葉」はさすがだった。衝撃的ではないにせよ、観に行って良かったと思う内容である。
しかし、女性2人と行ったことである種の化学反応が生じ、おかげでショーの内容に収まり切らない楽しさを味わうことができた。紅薔薇座のあづさ圭さんは、舞台準備などをしている幕間において舞台上でちょっとした雑談などをしてくれるのだけど、ストリップ劇場という場の空気、客層などによってはハプニング的なことも起こりうる。もちろん、この日はあづさ圭さんが男ばかりの中で目立つ女性客に絡まないはずがなく、いろいろと話しかけられたり、感想を求められたりしたのだけど、それに応じるのも物怖じしない女性だったから、思わぬ展開へと転がってゆく。
この日は通常のストリップでは当たり前だけど、特別興行では必ずしもあるとは限らない、踊り子さんのポラロイド撮影コーナーが用意されていた。いや、その前には踊り子さんからのパンティープレゼントコーナーもあって、踊り子さんと客席の希望者がじゃんけんして、最後まで勝ち残った人がパンティを貰えるという内容。あづさ圭さんの煽りもあって、おじさんたちに混じってその彼女も立候補。その勝負には無事負けたわけだけど(勝ったら頭からパンティを被らされてしまう)、超美形ストリッパー葵黄蓮のポラロイドは撮らせてもらうことになった。女性からするとポーズ要求は難しい問題かもしれない。だいたいはアソコと顔が写るポーズを好みで要求するわけだけど、女性の場合はどうなのか? 彼女がポールを使ったポーズを要求すると、あづさ圭さんが「女性のお客さんはポールを使ったポーズを要求することが多い」と言っていた。また、銭湯などで同性の性器をよく目にする男性とは違って、女性は他人の性器をまじまじと見る機会があまりないから、初めてストリップを観たらアソコの形の多様性に驚くことが多いと言っていた。ぼくの知人も後でストリップの感想を話していた時に、個性的な性器の形を前にして「両性具有かと思った」というぐらいに、どうやら同性の性器そのものへの意識はナイーブらしい。男だと形やら大きさやら膨張率やらで猥談に華が咲くぐらい過剰な意識があるものだ。ストリップのポラロイドに際して面白い性差が観察できるというわけである。もうひとりの女性もポラロイドを撮ることになり、なんと踊り子さんと一緒に写ることになった。舞台に上がり、乳房を曝け出したあづさ圭さんと大股開きの葵黄蓮さんに挟まれた彼女をぼくがポラロイドカメラで撮影。なんとも羨ましい記念写真になった。
そういえば性器への意識ということについて、この前読んだ『不思議の国のペニス』には仮性包茎談義があったけど、思春期にはあれほどに過剰だった「剥ける/剥けない」ということへの意識がいつの間にかなくなっていることをしみじみと思ったりした。この小説の「ノーハンドか否か」という部分には笑ってしまった。
話を戻そう。紅薔薇座ではかつてお客さんだった女性がやがて舞台に立っているということがあるそうだ。今回の出演者もそうだったらしい。そしてMIX公演ということ。さすがにMIXといっても大部分が通常のストリップ客層、つまり年配の男性が客席を占めるわけだが、その中にちらほらと女性を見かけることもあった。そういう場合、ストリップ劇場独特な良くも悪くも湿った空気が変質する。ストリップという場では、客席と舞台はあまりに近く、また公演内容によっては両者はほとんど渾然一体となる場合もある。通常のストリップにおいても、盆の間近で踊り子さんの局部や表情などを見つめていたら、反対側で同じようにそうしていたおじさんと視線があってしまうということもあるし、見る/見られるの関係が曖昧になる。小屋の種類にもよるかもしれないけど、今回知人が言っていて初めて意識してしまったけど、DX歌舞伎町の場合、幕間で電気がついてぱっと明るくなると他人同士が狭い空間で放置される形となり、少々気まずい空気が流れる。紅薔薇座公演の場合、あずさ圭さんが間をつないでくれるのであまりそれを感じさせないけど、あのような空気はあまり日常で体験することがない。
あづさ圭さんの話にストリップの歴史に関するものがあって、過激になったり様々な風俗産業が流行ったりして紆余曲折を経て、昔返りのショーとしてのストリップが少し流行りつつあると言っていた。ぼくは全体の流れを把握してるわけじゃないし、その辺の状況を詳しくは知らないけど、ここ数年でたまたまSMショーなどの特別興行や紅薔薇座公演などを観る機会があり、それらは多くの場合、目から鱗の体験であり、こんなに面白いものが埋もれていたのかと熱狂してしまった。だからストリップを過去のものとは思わないし、これからも面白そうなものはなるべくアンテナを張り巡らせて観に行くつもりだ。

天涯孤独少女

最近、秘宝を見つけた。といってもパチスロのことだ。吉宗も南国育ちも北斗の拳もなくなってしまって、もう時代は終わるなとちょっと前まで思っていたけど、「手軽に遊べるパチンコ・パチスロ展示会」にもあった大都のジイサマーや5号機で万枚の夢を見せてくれるスパイダーマン、そして最後の4号機たちを見るにつけて、まだ時代は終わっていないと思わせられた。特に、秘宝伝。これはやればやるほど面白い。俺の空にしても、最初の印象は最悪だったけど、あとあと面白さが分かってきたし、けっこう勝たせてもらった。だけど、秘宝伝は面白さに加えて、設定看破の醍醐味もあるし、最近はまさに秘宝=パラダイスホールを見つけたので、連戦連勝、当分は楽しみつつ臨時収入を得ることができそうだ。
違った。そんな話をしたいんじゃなかった。最近は映画を見るペースがかなり落ちてしまっている。『LOFT』や『紀子の食卓』や『レディ・イン・ザ・ウォーター』や『ブラック・ダリア』ぐらいは見たけど、東京国際映画祭にはまったく行けそうにないし、ミニシアター系や特集上映などにも疎くなってしまっている。今日、新宿のピンク映画のラインナップをチェックしたので藤原健一や国沢実や田尻裕司あたりの作品は観ておきたいけど……
仕事の後の居酒屋バイトが夜8、9時〜朝4、5時まであるので、すっかり出不精になってしまっている。そのせいもあって、ここ数年は一部を除いてまったく観ていなかったAVを観るようになった。ちょうど安田理央雨宮まみの『エロの敵』を読んだところでもある。お気に入りはSODブランドのナチュラルハイ。露出シリーズは良かった。紋舞らんの『プチ裸出』はシリーズ中ではややソフトな内容ながら、人の良い彼女の魅力が発揮されていたと思う。全般的にAVを観ているわけじゃないこともあって、ぼくはAV女優といったら紋舞らんにしか今は興味がない。それほど好きでもある。何年か前に『あややっちゃおうかな〜』を観たときは別に興味を抱かなかったのに……なぜだろうか。
そんなわけでレンタルショップの新作コーナーに出ていた『紋舞らんinワンダーランド』を観た。泣いてしまった。これは最高傑作かもしれない。天涯孤独少女紋舞らんが慕う往年の巨根男優マグナム北斗が大阪の街を案内する。そんなほのぼのした幕開け。しかし、最初に取材のインタビューをしてくれる人がいるからと引き合わされた汗だくの中年おじさんは変態M男。「こんなおじさんどう?」と言って唐突にズボンとパンツを下ろすと、赤いストッキングに勃起した男根。悲鳴をあげて驚く紋舞らん。でも、人の良い彼女だから状況にたじろぎつつも、おじさんの変態要求にちゃんと応える。
そんな「淫タビュー」が終わり、次にビデオショップへ。ここでマグナム北斗は紋舞らんのビデオをしっかり売ってくれている店長にお礼をしてあげなさいと事務所でフェラ指令。店長にフェラしてあげていると、次々と闖入者が入ってきて結局3人の精液を浴びることに。予想外の事態にとまどいながらも嫌がらずに奉仕する紋舞らん
次に紹介されたのはひとりの女性と2匹の犬。マグナム北斗は、彼女は業界でナンバーワンになりたいらしいから、ナンバーワンになったらんちゃんから秘訣を教えてあげなさいと指令。謙遜しながらも、自分なりに努力したことはあるから「いいですよ」と引き受ける紋舞らん。一行は彼女のアパートへ。ここで展開されるのは女とその彼氏、犬2匹を交えた乱交。この不思議に平和な光景。興味津々で嬉しそうに参加する紋舞らん。マンコもチンポもペロペロ舐める2匹のパグ。この場面で唯一ネガティヴな反応をするのは案内者のマグナム北斗である。犬嫌いなのだ。
大阪を後にして後半は東京へ。60歳のソープ嬢にテクニックを教わる紋舞らん。加えて、花岡じったによって客側の視点からソープ嬢の心得をみっちり叩き込まれる。この実践教習において、お客さん役の花岡じったよりも感じ過ぎてしまって乱れてしまい、「まあそれもいいんですけどね」とちょっとだけ注意される紋舞らんは可愛い。この後のフィナーレは感動的である。ここで画面が暗転し、テロップが入る。

今回、なぜ彼女がソープ嬢になるのか?
それには理由があった

そして画面には新宿東口のホームレス鈴木さんが登場。6ヶ月風呂に入っていない。そしてテロップが続く。

ホームレスを風呂に入れる
実はこれが今回の最終目的なのだ
AVアイドルの中でそれができるのは彼女しかいない
誰もが「いい子」と評する彼女はその提案を快諾してくれた
「あ、いいですよ」の一言で

そして最終章が始まる。天涯孤独少女と過去を捨てた推定55歳のホームレス。生々しい空気が流れる中、鈴木さんの緊張をしだいに和らげてゆく紋舞らんソープ嬢。過去を閉ざしたホームレスにする質問として妥当とは思えない「鈴木さん、普段お休みの日は何してるんですか?」「どうして髭を伸ばしてるんですか?お髭が好きなんですか?」みたいなものも、彼女があの表情、口調で発すると空気が和らぐのが分かる。キスがしにくいからといって気を遣いながら髭をそってあげる紋舞らん
ローションプレイでの奉仕もむなしく、反応のない鈴木さんのペニス。紋舞らんは、マジックミラー号で終電間近のファンをいかせられなくて泣いてしまう長瀬愛とは違って、すごく楽しそうな表情で直前に教わったテクニックを総動員しながら鈴木さんに奉仕する。そして奇跡が訪れる。この場面はさりげない編集ではあるが、3つの反復が結実する場面であり、感動なしで観られない。
なぜなら、まず60歳のソープ嬢にテクニックを教わる際、「おまんた」についてのためになる話がある。曰く、ストリップの好きなお客さんは女の子のあそこ自体が好きだけど、そうじゃないお客さんもいる、そういうことを会話の中から盗むのよ、と。この知識が花岡じったとの実践教習でまず反復される。どうされるのが好きかと問われる鈴木さんはことごとく特にないと、やはり自分を曝け出したりしない。しかし、様々なテクニックを総動員した後、件の反復が行われるのだ。
「鈴木さん、ストリップは好きですか?」
「うん、好きですね」
鈴木さんの答えを聞いて心底嬉しそうにする紋舞らん
「じゃあ、おまんこ好きですか?」
うなずく鈴木さん。
「見るの大丈夫ですか?」
うなずく鈴木さん。
「私の見てもらっていいですか?」
「はい」
シックスナインの体勢になった途端、鈴木さんは「もしかして舐めちゃっていいの?」と言って急に活力を取り戻したかのように変貌し、激しい舌遣いになり、玉が張り、勃起する。ちゃんと花岡じったの教訓を守って、自分が感じるより鈴木さんのことを考えてフェラする紋舞らん。そしてあっという間に鈴木さんは数年ぶり、あるいはもしかすると数十年ぶりの射精。
エピローグ。新宿駅前にて鈴木さん。どうでしたか?という問いかけに……
「初めてでびっくりしちゃったよ……ふつうだったらこんな汚い格好して嫌がると思うんだけどね。可愛かったですね」
そう言って重そうな荷物をたくさん手に提げて新宿の街へと消えてゆく。
エンドロールで裸の鈴木さんと紋舞らんがカメラに向ってあややポーズをするあたりも素晴らしかった。すごいのを観たなぁと余韻に浸ろうと思ったら編集ペヤングマキ、監督バクシーシ山下と最後にクレジットされて、なるほどなぁと思った。

ゆの&京

tido2006-10-15

余裕がある時にやろうと思っていたら、そんな時間はなかなかめぐってこなくてこの体たらく。ここ最近は、仕事関係かmixi以外はネットを利用していないかもしれない。忙しいといっても、仕事が忙しいというわけじゃなく、夜の居酒屋バイトとそこで仲良くなった人たちとの交流に大幅な時間を割くようになったからで、睡眠時間を削るだけではまったく追いつかない。7月、グランドオープンの居酒屋で初めての飲食系バイトを開始してからは怒濤の日々。それなりに楽しんでいる。
話はまったく替わる。9月末にレズビアンSMショーを観に行ったのでそれをここに書いておこうと思っていたのに、ついつい先延ばしになっていた。あの6月の衝撃的レズビアンSMショー。歌舞伎町、紅薔薇座によるものだった。今回も劇場は同じ。日替わりで様々な人が出演する公演だったんだけど、その中の1日に、6月のショーでも最も衝撃的だった「ゆの&京」*1の名前を発見したのである。それに気づいたのが彼女らの出演の前日。啓示。予定を無理に調整してでも行かねば、と思った。てっきりもうあの舞台が彼女らの最後だと思っていた。そんな風なことを言っていたように記憶しているけど、たぶん紅薔薇座での舞台が最後だったということだろう。
バラエティ豊かなショー。1回目は『キル・ビル』、2回目は『攻殻機動隊SAC』の音楽・世界観をモチーフにした浅葱アゲハ&長田スティーブの緊縛ショーもすごかった*2が、やっぱりゆの&京。やってくれた。前回みたいなエロと切なさを絡めた全身芝居を展開してくれるのかと期待した。しかし、激しいBGMと共に、舞台はいきなりボディコンにヒールの高い白ブーツで現れたゆのちゃんと共に始まる。手には超巨大なバイブレータ。もう一方の手にはバイブレータのコードを束ねている。まるでヌンチャクみたいに構えて、ゆっくり盆の方へと歩く。しばらくして、舞台の袖からセーラー服姿に裸足の京ちゃんが出現。こっちもヴァイブレータを携え、ゆのちゃんと同じように構えている。2人が対峙。そしていきなり激しい「殺陣」が始まる。バイブレータで戦う姿は滑稽でもあるけど、あまりに激しくぶつかり合うので、ぎっしり詰まった客は唖然としてしまう。京ちゃんが思い切り助走をつけてゆのちゃんに切り込む。ゆのちゃんはそれを力強い構えで弾く。本当に空中に飛ばされた京ちゃんは激しく盆から落ちて最前列の客の上に重なったほどだ。それでもひるまない2人。そんな激しい格闘がしばらく続く。
数分が経過しただろうか。どうやら形勢が不利になったゆのちゃん。隙をついた京ちゃんがゆのちゃんを押し倒し、その上にまたがる。すかさず手かせ足かせを取り出し、ゆのちゃんから身体の自由を奪う。そこでBGM終了。盆の中央で恥ずかしい格好をさせられたゆのちゃんが「やめて〜 何するの〜 何されるか分かってるけど〜」と間の抜けた叫びをあげる。一気に場内の空気が和らぎ、笑いがもれる。京ちゃんが延長コードにバイブのコードを繋ぎ、ゆのちゃんを脱がせて、下半身を露出させる。盆が回転し始める。「さぁ、イカせちゃうぞ〜」と楽しげにバイブのスイッチを入れ、無防備なゆのちゃんのクリトリスにそれを押しあてる。大きさもさることながら、すごく強力なバイブらしく、あっという間にイッてしまったゆのちゃんは前回のショーと同じく感動的なほど鮮やかな失禁。透明な小水が弧を描く。
「あと、何回イケるかなぁ?」
楽しそうな京ちゃんはすぐに2度目の攻撃に移る。再びゆのちゃんはイッてしまって失禁。そして3度目。4度目。5度目。何度も何度もバイブレータを敏感になったクリトリスに押しあてられ、全身を痙攣させ、恍惚とした表情で「もうやめて」と呟くゆのちゃん。しかし、ちょっとした隙に、そばに置いてあったバイブをゆのちゃんが手にする。
「これがあればこっちのもんだ」
あれだけイカされた後なのに元気になったゆのちゃんは手かせ足かせを余裕で外し、形勢逆転。京ちゃんの上にまたがったゆのちゃんが何をするのかと思ったら、京ちゃんに両手を組ませて……
「お客さん、覚えておいてくださ〜い。M嬢は外しちゃだめと言ったら絶対に外せなくなるんですよ。不思議ですよね〜」
京ちゃんはそうやって身体の自由を奪われて、ゆのちゃんのバイブ責めを受ける。イカされて失禁。京ちゃんも完全に放尿をコントロールできるようになっている。4、5回目の絶頂の時までは勢いよく大量の小水を放出していた。ここからがすごい。ゆのちゃんは見世物小屋的雰囲気を掌握し、「お客さん楽しいですかぁ」などと絶妙に空気を読んでいる。京ちゃんの辱められる姿態に惹かれながらも、和やかな笑いに包まれる通常のショーではありそうもない雰囲気。前回の舞台もそうだったけど、ゆの&京にはストリップ小屋の空気を変質させる力があるのだ。結局、京ちゃんは10回ほどイカされてしまった。さすがにこの内容だったら連日の公演は無理だろう。今回は1日だけの出演だった。次回はさてどんなものが飛び出すのだろうか。

*1:興味があればこちらを参照→http://d.hatena.ne.jp/tido/20060609

*2:上のイメージはこのコンビ。