修羅の道は険しく…

佐藤信介監督、釈由美子主演の方の『修羅雪姫』のDVDをレンタルして観た。佐藤信介は北村龍平とは違って慎ましやかな映画作りをするような印象を持っていたのに、本作は失望の内容だった。もっとも『あずみ』よりは良いが…。なぜ佐藤信介を評価していたのだろうか?尾崎豊を題材にしたあの映画を思い出そうとも、風景描写しか思い返せない。いずれにせよ、その内ちゃんと観返す必要がある。
釈由美子上戸彩よりは健闘しているが、今という時代に、梶芽衣子のような存在はやはり望めないし、修羅の道にリアリティを持たせようとするのはどれほど困難なことだろう…。もちろん、それを分かった上での『修羅雪姫』なのだろうが、絵で見せれば良いというものでもなく、川井憲次の音楽についつい流されてしまうが、印象としてはアニメの『ノワール』でも観ているような感じだった。それはそれで心地良い体験だったけど、30分ぐらいの連作ならまだしも…1本の映画としてはがっかりさせられた。