桜散る、札も散る

土曜深夜、家から徒歩15分ぐらいで行ける光ケ丘公園に夜桜を見に行った。地元岡山の高校以来の友達と暗闇の中、サンドイッチやおにぎりを食べて楽しい一時だった。広い光ケ丘公園、どこかの蛮族の祝祭のような騒ぎが遠くの方で盛り上がっているかと思ったら、すぐそばの深い闇の中ではサバイバルゲームの銃声が鳴り響き、昼間職場付近の西郷山公園で見られたような花見とは違う雰囲気にけっこうわくわくできた。また違う暗闇では欲望むき出しの密会が行われていたりするんだろう。昔、この公園の一部を森に見立てて小規模な映画の撮影をしたけど、それを撮った真冬の早朝はほんとうに深い樹海という感じで、ちょっとカメラをパンすれば舗装された道路があるし、TUTAYAもすぐそばなのに、それが何かの境界のようで妙に気分を高揚させられたものだ。そんなまやかしの高揚でつくった映画だったせいか、後から見てみるとしょぼい画面になっていた。
花見のために徹夜で在宅バイトを済ませ、恒例となった週末のスロットへ行く。ちょっと熱いイベントだったので約1時間前に並んでいたけど、疲れのピークで路上で寝入ってしまった。今まではスロットを打つ前には、徹夜だろうが気分の高揚でうとうとすることさえなかったのに、もうやめ時がきたのだろうか……。4月に入ってからの負けを取り戻そうと吉宗で一発逆転を狙う。900GでBIG。続いてモードBか天国か分からないけど、100G過ぎたところでBIG。さらに続いて再び同じぐらいのゲーム数でBIG。天国モードを否定したところで、2回目のBIGがモードB時の純ハズレではないかという思いが頭をよぎって、それならば6の可能性を否定しきれないし、ちょうどここでほぼ収支ゼロの状態に戻っていたし、ここからが勝負だ、と思ったが、睡魔と疲労に勝てず。そのまま収支ゼロで帰るのもしゃくだったので、店を替えて北斗を打ち始めたが、すぐに気力が尽きて、やっぱり帰ることにした。
ようやく先月いっぱいでやめたホテルのバイトの給料を受けとりに行った帰り、スロットで勝負するなら平日の朝一じゃないときついことを今さらながら実感した。でも、なかなかやめられないのだ。だけど、ようやく「あれ」がやって来た。「天外魔境3」が。どれだけ待たされたことか。これまでの経過にはさんざん裏切られてきたけど、今回はようやく安心して手に入れることができそうだ。「天外2」に続いて、末期のPCエンジンではさすがに続編を期待できなくても、PC-FXは絶対出してくれると思っていたのに……。というより「天外3」を出すというからFXを買ったのに……。すっかり忘れかけていたころに、「天外3」の情報を目にした時、今度はゲームキューブじゃなかったか? いや、ただの誤認かもしれない。しかし、ゲームキューブも買ってしまった。「バイオハザード」の新作をやれたのはよかったが。そしてようやくPS2にて。しかし、昔買っていたPS2は友達にタダであげていたのだった。だから、今回SCPH-70000を買い、万全の態勢で14日を待っているのだ。ずっと情報を追っていなかったせいでほとんど中身について知らない。スロットから遠ざけるほどの力をもっていればいいが……。
そういえばSFCの「ZERO」はけっこう良かった。PCエンジンの「天外」観からすれば、確かに違ったけれど、あの緩さは個人的な好みでは「天外2」にも匹敵するRPGメタルマックス2」を思い起こさせてくれた。サターンの「第四の黙示録」は途中でやめてしまった。「天外3」に期待するとしたら、やっぱり内蔵をえぐられるようなドロドロした物語なのだが、それが際立つのは「天外2」のように「ハレとケ」が対照的に噛み合っている場合であり、あのグラフィックを見るかぎりちょっと期待できそうにない。実際のところ期待するのは、「天外」の新作より桝田省治の新作が出ることだったりするのだ。