トイレの本棚

一昨日の夜、トイレの本棚のことで同棲中の彼女とちょっとした喧嘩になった。
立ち読みで風水関係の本を読んだ彼女が、トイレに本棚を置くと金運や健康運が下がって最悪だからどうにかしようと言うので、東京で一人暮らしを始めて以来トイレ読書にささやかな楽しみを見出していたぼくはあまり乗り気でなく、風水ごときに自分のライフスタイルを変えるなど説得力に欠けるよと言い、不穏な空気が流れた。ろくに知らないくせに風水をけなす態度が彼女に批判され、だったら勉強して論破すればいいのかと訊くと、それならいいと言われた。厄介なことになった。
それはそれとして、「トイレの本棚」あるいは「トイレで読書」についてざっとネットで検索してみると、否定派と肯定派に分かれ、それぞれ理由もだいたいまとまっている。

  • 否定派:風水による健康運、金運などの低下、汚い、長いetc
  • 肯定派:快適、落ち着く、習慣化により効率の良い読書・勉強が可能etc

http://www.toto.co.jp/press/2001/01/26_6.htm
http://house.biglobe.ne.jp/magazine/bk/widevariety/widevariety02.html
http://www.webvision.jp/house/kasou/20041125/
http://amor1029.exblog.jp/1728921
http://www.yomiuri.co.jp/komachi/reader/200309/2003091900120.htm
いろいろ参考になる。和式*1よりも洋式の方が快適なことは確かで、また和式はその低さから冬の寒さを招き、健康を害してしまうことにつながったりする……というのは風水云々とは関係なく納得できる部分もある。「便所語学」などは実践するといいかもしれないし、唐沢俊一のようにトイレでトーマス・マンもありだ。汚い・不潔、というのは実際そうかもしれないけど、例えば、ぼくのようにワンルームのアパートであれば、完全にトイレの空気をシャットアウトできるわけじゃないし、きちんと掃除したり何らかのケアしたりして清潔で快適な空間にしておけば、それほど健康に関して問題はないのではないか。むしろ過度な潔癖さの方が問題につながりやすいこともある。主婦が夫のトイレ読書に反感を示すのは、その人格への反感も含まれ混同している場合もあるのではないか。
もっとも、トイレで読書するのはどこか貧乏性的なところがあり、それ自体、物を捨てられないといったことと共通する心理的な問題とも捉えられなくはない。ぼくの場合もそういった傾向はある。しかし、何を読んでいるのかといえば『だめんず・うぉーかー』みたいな本だったりするので、その辺は曖昧だが……。

*1:昔やっていた葬儀屋のバイトで、その事務所は和式のポットン便所にもかかわらず、汚れた床の上に漫画本を積み重ねていた。さすがに読む気になれなかった。