天才について

tido2005-05-28

6月1日号の「ダカーポ」には、右翼特集だけでなく「天才の育て方」という特集記事がある。スポーツ系の人たちを中心にした様々なジャンルの天才と呼ばれる人の簡単な肖像、精神病や脳の働きとの関連といった内容だ。その中のひとつとしてアスペルガー症候群との関連が挙げられている。名古屋の殺人事件の少年がそうだったというあれだ。記事にはこのような説明が付されている。

アスペルガー症候群には、対人関係や社会性が欠如している、相手と感情を共有できない、限定された興味や活動を反復的に繰り返す、ひとつのものに強い執着性を示す、手や足などで一つの動きを反復する、その行為によって社会的障害を起こしている、言語の遅れはなく、小児期の環境への好奇心に遅れはない、などの傾向があるとされています」

確かに天才の特徴として社会的な価値観や縛りにとらわれていないというイメージは浮かぶ。だから発想が思いもよらぬところから生まれたり、社会生活に無駄な時間を奪われず、関心のあることだけに集中できるのかもしれない。ただし、アスペルガー症候群ゆえに天才だとか、天才的に見えるからアスペルガー症候群だと推測されるとか、そういった積極的な因果関係があるかどうかは不明である。やはりそれもひとつのタイプに過ぎない。ゲーテのように「循環気質」の天才は広い領域に関心をもつのだから。
たまたまこういった天才記事をいくつか目にしたからなのかもしれないが、ちょうど「週刊文春」で山口百恵の息子についての記事が出ていたのを見て、現状に風穴を空けるような存在が待望される周期が来ているのかと思った。とはいっても、天才への待望などは常にあるようにも思えるからよく分からないが。
本日より『ミリオンダラー・ベイビー』『オペレッタ狸御殿』公開。スロットのイベントを選ばず映画を選んだ。仕事が終ったら観に行こう。