ふと思い出したこと

先日観た押井守の『立喰師列伝』(http://d.hatena.ne.jp/tido/20060408#p1)に関してだが、ぼくは後半に不満足だった。80年代以降の「偽史」が体をなしていないように感じたからである。しかし、ふと思い出した。そういえば、押井守は『御先祖様万々歳』で80年代以降を語っていたのではないか。アニメにまるで演劇のような手法を取り入れ、独白が語りの多くを占めるこのシリーズは、風景としても荒涼とした場所にコカコーラの巨大な看板があったり、主題歌がアイドルソング風だったり、時代の符丁が多々見受けられる。もっとも、かなり前に観たので記憶に曖昧な部分があるし、間違っているかもしれない。けれど、確かシリーズの最後の方では、まさに主人公である四方田犬丸(17歳)が立食そばを食って独白する場面もあったような気がする。ちゃんと見直した方がいいだろう。