民営化後のサービスを妄想してみる

tido2005-07-13

昨夜の報道ステーションか何かでやっていた「ドイツの郵政民営化」だが、小麦色の肌をした店員の「日サロ郵便局」には笑った。郵便局に行くと(作業の緩慢さによって)無駄に待たされることが多いので、確かにほどよい時間つぶしができればいいと思う。
最低限の全国的サービスの質の維持は大切だろう。件のニュースで紹介されていた「なんでも屋」的な役割などフォ・ジェンチイの『山の郵便配達』のような良い取り組みだと思うし、オタール・イオセリアーニの『月曜日に乾杯!』に登場するような、ゴーゴリ文学的にいい加減な郵便配達夫がいてもいい。
http://d.hatena.ne.jp/koikeakira/20050707
ここ↑にあるような視点も大切である。
それは承知の上で望ましいサービスを考えてみよう。例えば「大人の郵便局」とかどうだろう? 官能的なコスプレ店員が届いた手紙や持参した手紙を朗読してくれるサービス。手紙の需要拡大だ。ポストの形をした覗き部屋。デリヘルサービスとセットになった郵パック。官能切手などなど。とにかく幅広いサービスを期待したいものだ。そうしたサービスで拡大した売り上げを過疎地域のサービスの充填に当てれば問題ないだろう。
あまり関係ないかもしれないけど、郵政民営化に向けたぼくのイメージはこんな↓感じ。

郵便屋〈ノーカット完全版〉 [DVD]

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プロレスの底力

ぼくも高校ぐらいの時を中心にプロレスに熱中していた頃があった。深夜の新日の番組を身体を鍛えながら見るのが何よりの楽しみで、現場と一体化した気分で熱狂していたものだ。まだ実家のタンスには通販で買ったnWoのTシャツが残っているだろうか。
そういえば当時も(ライガーによるものではない)ライガーボムで死んでしまったプロレスラーがいたはずなのだが、誰だったか思い出せなかった。受け身のとりづらい激しい技への傾斜は、何やら映画が斜陽化する時に見せた表現の過激化のように思えないでもなく、確かにそういった方向性を懸念する人たちも多く存在するだろう。しかし、どこで読んだのか忘れた*1のだが、橋本真也の死に対して、その死こそプロレス的に取り込んで盛り上げてくれることを期待するといった趣旨の短い追悼文が印象的だった。それに関して『宇宙戦争』の時に取り上げた阿部嘉昭の批評を再び召喚しよう。

あるいは「真のレスラーは相手がワルツを踊るときはワルツを、タンゴを踊るときはタンゴを踊らなければならない」とのち彼はいう。さらには観客の投げた瓶が首を直撃し障害者となったレスラーが興行主によって「ノートルダムのせむし男=カシモド」と名を変えられ以後もリングで奇妙な活躍を続けたという逸話も披露される。つまりプロレスとは敗者にも正当な席の与えられる世界だということ。だから、勝ち組神話が支配的に語られる現状に対し、勝敗のない不定型の世界こそがリアルだという哲学が、ここで標榜されているといえる。

この文章は、瀬々敬久による映画『SFホイップクリーム』に登場する武田真治が独自のプロレス的世界を言動に見せることについて書かれたものである。
ぼくも以前にこの映画について「プロレスへのノスタルジーが段取りというコミュニケーションへの憧憬となっている*2」みたいなことを書いていたが、この認識は改めねばなるまいと思った。そして、予期せぬ悲劇的なアクシデントをも内に取り込み、その世界観を増殖的に構築するプロレスというものの底力を今後も見守らねばなるまいとも思った。

*1:たぶん巡回先だと思う。ブクマしとくべきだった。

*2:http://d.hatena.ne.jp/tido/20040311#1078991307

ビスコ坊や

間食はいつになってもやめられないもので、1日に何度も近くのコンビニに足を運ぶことになるのだが、年齢と共に健康への意識が高まるから、せめて身体に良いおかしを食べようという配慮から多くの場合はビスコを買うことになる。グリコのHPでビスコをもっと深く知ろうとしたら歴代ビスコ坊やが紹介されていた。
http://www.ezaki-glico.net/bisco/biscoboy.html
2代目の坊や……大丈夫か? 今の5代目坊やは、なんと今年からの登場だった。これは少し嬉しい発見。「ビスコ坊や」でググッてみると意外にもヒットが少ない。それでもやっぱり、みんな坊やの顔の変遷は気になる模様。昭和(8年〜)の時代を生き抜いてきたビスコ坊や。
http://www.hoimaro.com/multi/invest/bi_03.htmビスコ坊やと昭和の考察)
ぼくはほとんど4代目(昭和57年〜)と同世代だった。そういえば自分の小さい頃の写真に髪型が似ている。描画の技術的向上もあるにせよ、5代目の坊やの端正さはこれから成長していくという方向性に欠けていて、じっと眺めているとどこかはかなげに思える。
追記→ビスコたん(http://www.kt.rim.or.jp/~h-end/graphics/gra61.jpg

8880時間

ドキュメンタリー映画皇帝ペンギン』の撮影に費やされた時間。『WATARIDORI』も良かっただけに、ただひたすら皇帝ペンギンの美しいフォルムに酔いしれてみるのもいいかもしれない。今思い出したが、アンナ・パキンの主演した『グース』っていう渡り鳥の映画があったはず。高校の時に映画館に観に行った記憶がある。アンナ・パキン、最近見ないなぁ。

10代の声

http://www.mmjp.or.jp/pole2/17saigatinkonews2.html
NHKのニュースでちらっとこのイベントの模様に触れていた。『17歳の風景』は今月30日から公開。今週末からの若松孝二レトロスペクティブでは大和屋竺足立正生の監督作も観られるということで東中野には行く必要がある。ちょうどシネマアートン下北沢では「特集上映 大和屋竺作品集」をやっていてこちらも見逃せない。『裏切りの季節』と『引き裂かれたブルーフィルム』はまだ観たことがないのでこの機会におさえておこう。