睡眠1時間半

あまりよく眠れなかった。あと1時間もすれば出かけねばならないのだ。今日は「江戸幕府開府400年」のパレードが催される。日本橋の辺りから銀座を貫き、新橋へと至る中央通りにおいて。ぼくはアルバイトで控え室ディレクターというのをやる。パレードの参加団体はいくつかの小学校や公的な施設、企業などに分散して控えているのだけれど、そのうちのひとつをぼくとスタッフで管理するというものだ。朝日広告社が主催してやっているこのイベント、とにかく段取りが悪い。彼らは、イベント会社や制作・運行を担当する会社にすべてを任せているらしく、そのまた下には人材派遣会社などが絡んでおり、バイトとして末端に位置しているぼくのような存在には、まったく正確な情報が伝わってこない。だから例えば、「午後2時から4時間ほど」で召集されても、結局は夜10時まで働かされたりする。それも、ずっと働きづめならその分の代金を払ってくれればいいが、段取りが恐ろしいほど悪くて、ほとんどの時間を指示なしでぼーっと待っているという次第。こんな感じで今日のイベントは成功するのか?大変疑わしいものである。まあ、ぼくはバイト代さえ支払って貰えればいいという立場だが、それにしても今までやったバイトを省みても、これほど段取りが悪いのは初めてである。
ぼくは朝日新聞社で3年半ほどアルバイトをしているが、そこのある部局でもたまに段取りの悪さを感じる。おそらく件の朝日広告社と直接的には関係はないと思う。たまたま居心地が良く、漫然とやっているうちに3年以上の時間が経過していたわけだが、そんなのでいいのかと疑わしくなるときが多々ある。せっかく優秀な契約社員が来ていたりするのに(しかも安月給で)、そういう人たちに雑務ばかりやらせていてもったいない。そういう雑務のほとんどは、他にバカな人間ばかり雇っているから生じるムダなのである。
やはり「朝日」と名の付くものはダメだ。かつて北朝鮮ユートピアと褒め称えた過去をもつ左翼的なメンタリティーの巣窟だ。そのバイトのおかげで、60歳ぐらいの隠居記者の人たちと知り合えるのだが、ほとんどの人は「大学は卒業しろよ」とか「やっぱり学歴は大事だよ」とか日和見主義的な説教臭い言説を振りかざしてくる。中には、奥さんに内緒でストリップに通い続けている人もいて、ぼくにとって、その人とロマンポルノ談話に花を咲かせるときだけが唯一の「世代を超えるつながり」なのである。ちなみに、足立正生さんに会ったときもそのような精神的邂逅を感じた。あるいは、民族派右翼野村秋介氏には直接会ってもいないが、彼の生前を語る人たちを前に、やはりぼくは邂逅を感じたのであった。
レーニンによるカウツキー批判に見られるように、同じ立場からの日和見主義には気を付けなければならない。そう、ぼくは朝日的なメンタリティーではなく、その中の日和見主義的なメンタリティーにこそ対峙しなければならない。そして、今日のイベントにおいても、自分たちの組織する祭りにおける日和見主義者こそを排撃しなければならないと思うのだった。そろそろバイトに出かけよう…