詩について

林真理子(漢字、違うかも)が高校生でチャンピオンになったとき、詩のボクシングを見始めた。プロの大会とアマの大会があり、プロのほうでは島田雅彦サンプラザ中野の対決を見たことがある。どちらかというと、アマの大会のほうが個性的で面白く、今までに本当にいろいろな人が奇抜な詩を読んでいた。TV放送を主眼としたパフォーマンス的な要素も強いので、それが詩をより身近に感じさせるのかもしれない。
武蔵大学だったか、学祭で詩の朗読イベントを開いていて、数年前それを見に行った。詩と舞踏をハイブリッドした舞台はなかなか見物だった。その時、一番好きだったのは平田俊子の詩だった。その後詩集を買って読んだ。現代詩はなかなか好きになれるかもしれない、と思った。詩に対しての感情とはそんなものだ。
ちょっと前に「新潮」に短期連載された四方田犬彦氏の「ハイスクール1968」を読んだが、四方田さんがあのように詩への思いを抱いていたことを知って少し驚いた。よくよく考えると、その多様な著作には詩に関するものも含まれていたので納得できることだったのだ。