ダルデンヌ兄弟の新作

http://www.bitters.co.jp/musuko/kaisetu.html
http://www.miyadai.com/index.php?itemid=30
宮台さんはとりわけカメラの役割から論じているが、とにかく早く観たくなった。『イゴールの約束』と『ロゼッタ』もすごい映画だと思ったが、ドグマ的手法によりながらドクマより過激な印象を受けるのは、宮台さんが指摘するように「ありそうな」感じに描いているからだろうか。こういった(まだ観てないが)素晴らしい映画を、疑似ドキュメンタリーの文脈で語ってしまわないように気を付けなければならない。阿部和重の「疑似ドキュメンタリー批判」を思い出さなければならない。といっても、今は安易な疑似ドキュメンタリーはそれほど問題ではないが…テクノロジーの発展による狂騒が冷めて、そのあり方、用い方が真摯に問われ始めたのかもしれない。
ぼくはどうしてもナンニ・モレッティの『息子の部屋』を連想してしまう。同じくカンヌで注目*1されてもいるし、ヨーロッパの情勢とか、家族や親子のあり方とか、カンヌの傾向とか、いろいろな要素が反映しているのだと思う。『マルタ…、マルタ』なんかも割と最近だったし、どれも似たような空気が漂っている。いや、本当は似たように感じるだけでどれもまったく違う作品なのだが。