赤い○○

帰りに池袋に寄ると、シネロマン池袋で小原宏裕のロマンポルノ『赤いキャンパス 狂った放課後』をやっている。明後日まで…決断。2本半の映画を観る。1本目は最後の15分ほどしか観ていない。

  • 欲情夫人 恥ずかしい性癖(監督:北沢幸雄)
  • 和服義母 息子よやめて!(監督:剣崎譲)
  • 赤いキャンパス 狂った放課後(監督:小原宏裕)

最初の1本は最後の方だけだが、どうやら保険金殺人とその失敗を描いた映画で、雪山での殺人のくだりが安っぽくも情緒のある絵になっていて、それほどひどい出来ではないように思った。女優は良くなかった。
2本目はイヴ主演。ありがちなストーリーで、絵的にも何の特筆すべき点はない。こういったエクセス・フィルムの割と新しい作品というのは、一体何を期待して観ればよいのか、正直ぼくにも分からない。むしろ割り切ったエロ系Vシネの方が圧倒的に面白いのだ。その一方には、ピンク・ヌーヴェルヴァーグの人たちもいるのだし。この『和服義母 息子よやめて!』では、「阪神大震災後」ということがわずかながら言及されるので、何らかのモチーフが用意されているのかと期待したが、別段何も見出せなかった。
そして『赤いキャンパス 狂った放課後』だ。3本立てで一本だけロマンポルノというプログラムは、新橋や池袋の日活系列の映画館がよくやっているのだがどうだろうか…。往年のロマンポルノ3本立てにしてくれればありがたいのに…。興行的な事情だろうか?せめて神楽坂のピンク映画館みたいに夜7時以降は800円均一とかやって欲しいものだ。とにかく、他の2作品とは違って本作もそれなりに見所があった。
女教師が秘密のカセットテープを黄色い車のラジカセで聴くと、同じ学校の教師でありマザコンでもある夫が教え子の女学生とあえいでいる声が流れ、車の全体を捉えるカットになると、横を走り抜ける部活動の女学生たちの「ファイッ、オー、ファイッ、オー」という掛け声と重なる…そういった断片だけのためでも、やはり映画館に入った甲斐があったというものだろう。