防災もセカイ系?
- 作者: 彼女を守るプロジェクト,渡辺実
- 出版社/メーカー: マイクロマガジン社
- 発売日: 2005/04
- メディア: 単行本
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単なる思いつきだが、もしかしてガス・ヴァン・サントという人はそういったことを熟知した作家なのではないか? 『エレファント』において、やがて訪れるであろう惨劇はみんな知っているわけで、そこに至るまでの学校の日常をあくまで疑似ドキュメンタリー・タッチ*1で撮ることがみずみずしく見えることは、どこかセカイ系に似た想像力が働いているからなのかもしれない。もちろん勝手な解釈だけど……。
でも、日常(現実)でも非日常(妄想)でもやがて終わりが来るということを漠然と意識する感性は、かつての「終わりなき日常」の後を継ぐ感性なのかもしれないと思える。細木数子みたいな人に「あんた死ぬわよ」と言われることで、逆に強度ある生を生きられるようになるという感性。そんなことをちょっと妄想してみた。