犯罪者と風景

tido2006-06-09

いつものように朝起きてからスパモニを見ていたら、やはりいつものように畠山鈴香のことばかりやっている。ワイドショー的な動機探求がいつも通り展開される中で、ちょっとだけ気合いの入った映像が流れた。番組が溜め込んだ容疑者をめぐる100数十時間のビデオテープの中には畠山鈴香の見て来た「風景」があった。その後に、街の人のインタビューやオイルショックの映像などを挟みながら、彼女が生まれ育ち、転落した風景が流されたのだった。
犯罪者の風景論といえば足立正生らの『略式・連続射殺魔』を思い出す。もちろんそこまでのアプローチにはなりえてないけど、ワイドショーにしては良いアプローチである。過剰に無駄な情報を垂れ流して視聴率を獲得する中でもちゃんと犯罪者の背景に迫ろうとすることは大切なことだと思う。もう少しその辺のアプローチを増やしてくれれば、こうして朝から書き込んでしまうほどに考えさせられるはずなのだが。やはり後半は再びどうでもいい情報の垂れ流しに戻ってしまった。
しかし、見れば見るほど「嫌われ鈴香の半生」といった感じである。