誘惑の光が輝く

カサノバ』上映の前の予告編でひときわ怪しい光を放つ映画が!
その名もジョルジュ・バタイユ原作『ママン』! バタイユはあらゆる個人的問題が性の問題にかかわることを認識させてくれた作家・思想家であり、生きていたら心から感謝の気持ちを伝えたいぐらいだ。自分でつくった自主映画に『眼球譚』と『呪われた部分』というタイトルを付けてしまったほど、他人とは思えない感情を一方的に抱いている。知人である同年代の演出家もバタイユにぼくと同じような感情をもっていて、すべては性の問題だといつも語らうのだった。
そんな滑稽な話は措くとして、この映画、イザベル・ユペール主演というのもそそる。どうやら恵比寿の写真美術館で7月からイザベル・ユペール展も開催されるようである。チラシをチェックすると映画好きにありがたい情報も。7月15日〜21日(18日は休館)の間は、1階ホールでイザベル・ユペール関連の『勝手に逃げろ/人生』(監督:ジャン=リュック・ゴダール)、『いつか、きっと』(監督:オリヴィエ・アダン)など6本を「無料で」上映してくれるらしい。