天知茂と死の翳り

池袋新文芸座にて。
午前から中川「お化け屋敷」を存分に堪能。『東海道四谷怪談』は前にビデオで観てだいたい覚えていたけど、覚えていたにもかかわらずわくわくさせられてしまう。そして天知茂。『座頭市物語』の記憶のせいか、病に冒され死の翳りを携えた姿が印象深かったが、やはりこの両作でもその魅力が放たれている。悲劇の吸血鬼もぴったりだ。去年ぐらいにDVDで買ったテレビの江戸川乱歩シリーズで天知茂明智小五郎を演じているものがあり、その頼りない感じもなかなか魅力的だった。
ついついこの脇役特集に乗じて鹿島茂の『甦る昭和脇役名画座』を購入。天知茂は「横目な色男」というフレーズが付けられていた。渡瀬恒彦の日はもちろん行くとして、なるべくなら残り全日通いたいものだ。