3月SM LIVE SHOW@DX歌舞伎町

これは3月21日〜31日までのSM特別興行(乱田舞プロデュース)だった。25日のスカトロ大会と31日の千秋楽イベント以外は、連日6ステージ×3回、ほとんど出演者も演目も日ごとに異なるという内容。ぼくは24日、26日、31日千秋楽の3日に足を運んだ。
24日のラインナップはフライヤーによるとこんな感じ。

  • 内山沙千佳×ゆの(パフォーマンス)
  • 水城純奈(調教ショー)
  • AN(女王様ショー)
  • 浅葱アゲハ(自吊りショー)
  • キン子(ニューハーフ緊縛ショー)
  • 夏樹(緊縛調教ショー)

ただし、他の日もそうだったけどフライヤーとは微妙に出演者、演目が違っているところがあった。記憶がおぼろげになってしまったが、この日はANではなく狩野千秋によるレズ緊縛ショーがあったように思う。もしかしたら他の日の記憶と入り乱れてしまったかもしれないが。ぼくが観たのは3回目。沙千佳&ゆの。以前やったことがある脱力系の舞台。とはいえ、これがとんでもない内容なのだ。美しいレースクィーンに扮する沙千佳さん。キューティーハニーのBGMに乗って堂々と舞台で照明を浴びる。ハニーフラッシュと強い光が重なる場面がカッコいい。しばらくして、カメラ小僧に扮したゆのさん登場。挙動不審でありながら大胆なポーズを要求し、最初は笑顔で応じるレースクィーンもしだいに強硬な姿勢になり、やがてはSM的関係へ。大きなパラソルでアナルを責められるカメラ小僧。歌いながらオナニーせよと命じるレースクィーン。脱力した雰囲気で笑いをとりながらのエロパフォーマンス。とてつもなく自由。2人の不確定な成り行きを見つめるだけで面白い。
女流緊縛師、狩野千秋。ピンク映画では観たことがあったが、生で観ると大迫力。その体躯、その表情。そして無駄のない縄さばき。この日より26日の方がハードだったが、やっていることに奇抜さはないにせよ緊縛ショーの中でも目を奪われるだけの迫力がある。必見だろう。浅葱アゲハさんの自吊りを観るのはもう5度目ぐらいになるが、何度観ても飽きない。自吊りにゆくまでの過程も見所である。以前に観たアゲハさんの自吊りショーと似た構成でありながら、ラストで銃によって自殺する前回と、静かに剣をおさめる今回とでまったく違う印象を受けた。ファンタジックな世界観は彼女の持ち味だ。彼女の演目にしても26日に驚かされることになる。例の「ガンダム緊縛」だ。
続いてニューハーフ緊縛ショー。これは初めての体験だった。縛る側も縛られる側もニューハーフ。鬼に扮する者とそれに対する山伏(?)に扮する者。衣装、音楽によって世界観も明確に形成されていて楽しめた。縄さばきはその前に狩野千秋さんのショーを観ていたのでちょっとまどろっこしかったが、縛られるニューハーフの裸体というのを観るというのも希有な体験だろう。別段、チンコが強調されたりするわけでもなく、「あ、ついてる」というぐらいで、あとはすんなり観られる内容だったように思う。鬼という設定に角=ペニスみたいな象徴的機能が描かれるのでは……と思ったりしただけに、ちょっと拍子抜け。でも、また観たいと思った。
夏樹さん。美しい女王様。彼女はパートナーに筋肉質なM男を連れ出て、ハードな鞭打ちショーを展開した。これが一風変わっていて、「ザ・鞭打ち」とでも言うべき、あらゆる種類の鞭を取り出しての執拗なまでの鞭打ち。男の身体にはミミズ腫れが増えてゆく。さらに放たれる鞭。どこまでいくんだろうかというほどに徹底した鞭打ちだった。
次回は26、31日について書く予定。