新しいストリップ

近日更新と謳っておきながら、結局ずるずると放置を長引かせてしまっている。完全に放置してるわけじゃなくてたまに時間のある時に編集画面を開いたりはしていた。しかし、一度中断してしまったせいか、何から書き始めればいいか、考えがまとまらないまま、他のことに気をとられてしまい、貴重な時間を失ってしまうのだった。適当なことはmixi日記で済ませてしまう癖がついてしまったせいか、妙に気を張ってしまうというのもある。
……というわけで、とりあえず書こうと決意した。
3月末のSMショーのことは細部の記憶が薄れてしまっている。やっぱり刺激的体験をその日のうちに書き留めておくべきだった。その前には浜劇の美的SMもあった。もったいない。今、ストリップ界は面白いのだ。
先日「東京アンダーグラウンドパーティ*1」ことサロンキティファイヤの告知コーナーで、内山沙千佳嬢が夏にDX歌舞伎町で開催されるらしい企画に「新しいストリップ」という言葉を用いていた。「ストリップ」という言葉から連想するイメージ。ぼくの中でそれは1年前と比べるとまったく違うものになっている。だから「新しいストリップ」が間違いなく面白いということも確信できる。
そうはいってもすべてのストリップが面白いというわけじゃないし、個々人の好みもある。踊り子さんの自己陶酔的な世界を確信犯的に共有し、盛り上げつつ、自分が支えているんだと言わんばかりに各地を追っかけて回るという楽しみも悪いわけじゃない。が、そんな楽しみは定年を迎えた余裕のあるおじさんたちに譲ろう。
ぼく自身、観たい舞台の3分の1も通えてないし、さすがに地方まで頻繁に出向く余裕もない。だからこの世界について限られたことしか書けない。せめて自分が観た貴重な舞台については可能な限り書きたいと思っている。各ショーの詳細は後日(今度こそ本当に近日!)書くとして、とりあえず先日初めて観た栗鳥巣さんの舞台について触れておきたい。
噂だけは聞いていたけど、なかなか観る機会がないままだった栗鳥巣さんの舞台。4月末、DX歌舞伎町でのレズビアンショー。内山沙千佳さん、ゆのさんといった面々に、行かないという選択肢がありえないショーだった。そこに栗鳥巣さんの名もあり、ようやくこの機会が巡ってきたのだと、胸を躍らせ心待ちにしていた。そして……
仕事後に向った劇場。舞台は2回目半ば。ちょうど内山沙千佳×栗鳥巣コンビの上演中。盆で絡み合う2人。すぐに舞台奥へと戻る。そこから意外な展開。栗鳥巣さんがヅラ&ヒゲらしき小道具、みすぼらしい衣装をまとう。東北の片田舎のおじさんっぽい淋しげなモノローグがBGMとして流れる。舞台を降りる栗鳥巣嬢、いや浮浪者のごときおっさん。大きな荷物をバタンバタンとさせながら客席をゆっくり闊歩し、扉に接近、外に出ようとする。そこに、舞台から走ってやってくる内山沙千佳嬢。邂逅。抱擁。その愛が魔法のごとく、栗鳥巣嬢の姿を再び召還させ、感動のフィナーレ。まず、これに圧倒される。
しかし、波状攻撃。3回目の舞台。前半に栗鳥巣さんソロ。全裸で登場し、舞台が始まると逆に服を身につけてゆく。可愛らしい制服。そして体操着+ブルマ姿。BGMがおかしい。萌え。エロゲー『いもうとブルマ〜放課後のくいこみレッスン〜』の「お兄ちゃんと放課後のひ・み・つ☆」の歌詞とシンクロした栗鳥巣さんのパフォーマンス。
「♪恥ずかしいレッスンね ブルマを引っ張られて あそこがくいこんで 我慢できないダメなの〜」
その構成、演技力。この萌えエロから自吊りへと移り、客いじりのち飲尿パフォーマンスという流れにただただ呆然とするしかなかった。前半の脳内エロティシズムにやられてしまって、本当に何も考えずに舞台に釘付け、という感じ。自吊りも素晴らしくて、縄をかけてから、ゆっくり身を任せて天井に顔を向けながらくるくる盆を回る時の表情と身のこなし。そういうところもとても魅力的だった。
さらにもう一発。3回目の内山沙千佳×栗鳥巣コンビ。これは出だしからずらされる。大量の新聞紙をつなぎ合わせた衣装で登場した2人(顔さえ見ることができない)が、下流社会を象徴する悲哀の籠った歌に乗せてぐるぐる回りながら踊る。踊り続ける。後半、新聞紙を取っ払ってネコミミにセクシー衣装の2人が最強のラウンジミュージック「ネコミミモード」に乗せて可愛くエッチに絡み合うという落差!
この出会いをきっかけに栗鳥巣さんの舞台は見逃せないものの一つとなった。HPを見てなるほどなぁと思わせられ、さらに「作品」を観たいと思った。
当然、最強のゆの&京コンビの舞台も鮮烈に記憶に残るものだったし、ポラロイドタイムや幕間なども楽しみどころは満載だった。それらについては後日、各ショーに触れる際に書くつもり。ぐずぐずしてると次のショーが始まってしまう!

*1:下関マグロ著『東京アンダーグラウンドパーティ』参照のこと。