街の本屋さん

郊外の商店街にぽつんと存在する本屋。ぼくの街にもある。2、3年前に住んでいた西東京市(田無)にもあったし、隣の花小金井にもあった。老店主は店の奥から立ち読みに眼を光らせていて、棚の大半を構成するのはエロ本とエロ小説とエロ漫画だ。
ぼくが住む成増の本屋さんもそんな偏った品揃えをしていて、池袋や新宿や上野まで出かけるのが億劫な時に、マニアなエロ本を調達する際とても便利である。ネットで買うと最低でも1、2日待たねばならないのだから。
しかしいつも思うのだが、老店主の動機付けは何なのだろう?ぼくの愛用の本屋さんにおいては、店の奥の部屋にある呼吸補助装置を鼻腔に通してまでも果敢な商売をしている。震えの止まらない手でわざわざ厚い紙包装をしてくれる。エロ本やエロ漫画の新入荷もけっこう取り揃えていてブレーンでも存在するのかと思わせるが、どうやらそんな気配もない。疑問だ。誰か背後にあるシステムを解明していないのだろうか…。
でも、相変わらず立ち読みは許してくれないのだった。