帰宅して…

結局断片的にしか読めなかった…『ファウスト』。乙一とか菅野ひろゆき×東浩紀トークセッションとか。佐藤友哉西尾維新あたりは期待も大きいので、意識朦朧とした重い頭ではなくて、ちゃんとした時に読もうと…
昨夜はバイトも暇でゆっくり読書かと思いきや、3〜4時間ぐらい小学1年生の女の子の相手をするはめになったのだった。ホテルのマネージャーを兼ねている母親が、小6の息子の卒業を前に学校の先生の謝恩会をするとかで、そのことに駆けずり回っているのだ。夕方のピークを越えて仕事が一段落した後が大変だった。「プリキュアごっこ」とか「ハムハムだっしゅ」とか『なかよし』の『ぴちぴちピッチ』を読んだり…なぜ同じことばかり繰り返していて飽きることもなく、心の底から楽しそうにできるのだろうか…と疑問に思うほど、本当に同じことばかり延々と付き合わされてしまった。ぼくも小1の頃はあんなふうだったんだろうか…?今となっては思い出せない。
とはいっても、『ふたりはプリキュア』の「カードコミューン」はなかなか興味深かった。今は昔の「たまごっち」に似たアイテムなのだが、ネーミングもさることながら(コミューン!)、これがまた携帯電話時代を象徴する「つながりのコミュニケーション」を徹底させたものなのである。「たまごっち」は育てるものだったが、「カードコミューン」はミップルかメップルを選んで仲良くなるものなのだ。「しりあい〜だいしんゆう」*1まで4段階のレベルがあって、親密なコミュニケーションを重ねているとレベルが上がってゆく。しかも、放っておくとミップル(メップル)の方から呼び出され、お腹が空いたとか病気を治してくれとか、早いときは数分おきぐらいに催促される。
もちろん、「カードコミューン」を持っている友達とも通信できる。それも、コードを介さないダイレクトな接続で。通信にしても、有益な情報のやり取りとかではなくて、短いメッセージやドットで描かれたアイテムを送り合ったりするけど保管することはできない。ただ、個々の友達との通信回数が「なかよしランキング」として表示される。
ミップル(メップル)を強制的に眠らせるカードを使わない限りは、延々とコールがかかってコミュニケーションを余儀なくされるというわけだ。ぼくが少女の相手をしている3〜4時間の間に、何度ミップルが鳴き声をあげていたことか!それに彼女が友達にメールをたびたび送っているのを見ると、ほとんどミップルとのコミュニケーションと同じレベルでやっているように思える。それに反して、一方では徹底したリアリズムの持ち主。「カードコミューン」のキャラの好き嫌いを選ぶ基準は、目が大きすぎてキモイとか、身体がエビフライの形をしていてキモイとか…そういう感じだった。
…これぐらいにしておこう。むなしくなってきた。平行していた他の読書にはちょっとだけ収穫があった。

*1:説明書を読んでいたら、「だいしんゆう」になるとミップル(メップル)がニックネームをプレゼントしてくれるらしい。