沖スロ歴史メモ

南国育ち&ニュー島唄沖スロ攻略づくし (白夜コミックス 208)

南国育ち&ニュー島唄沖スロ攻略づくし (白夜コミックス 208)

この本の巻末に沖スロについての解説があったのでメモしておく。もともとパチスロは沖縄から生まれたものだから「沖スロ」というジャンル分けは本末転倒なのであるが、先日の日記の注で触れたように、現在「沖スロ」と呼ばれているものはしだいに多様性を持ちつつも「30パイのデカコイン&完全告知タイプの沖縄仕様スロットマシン」のことである。本書からその歴史の年表を引用しよう。

  • 1964年〜

アメリカ統治下の沖縄でアメリカのスロットマシンを原形としたオリンピアマシンが誕生

  • 1977年〜

アップライト型ながら3メダル5ラインでボーナスゲームを搭載した近代パチスロの原点が登場

  • 1980年〜

パチンコのシマに設置可能な箱型マシンが登場し本土で人気となるが沖縄ではアップライト型マシンが全盛
沖縄独自の路線を歩んで行くことに

  • 1995年〜

本土に遅れること3年 過熱していた違法改造アップライト機の摘発騒動を機に沖縄に急速に箱型の4号機が導入
本土でも沖縄仕様30パイ機が徐々に浸透

また、沖スロのデカコインの起源についても書かれてあった。もともとアメリカの統治下の沖縄では流通貨幣を使用したスロットマシンが浸透していたのだが、1972年の沖縄返還がなされると、流通貨幣によるスロットマシンが全面禁止。代用コインとしてアメリカの50セント硬貨と同じサイズのコインが採用され、それが30パイだったということらしい。後に本土向けに機体が開発されるのに合わせて25パイが採用されることになるわけで、本土においては30パイがマイナーなものとなっているけど、今の沖縄のようにむしろ30パイこそがスタンダードなのである。
もうひとつおさえておこう。沖スロのイメージについて。大まかに分けると「ハイビスカス」と「パトライト」という二大勢力。これも該当する箇所の文章を引用しておく。

 パトライトに関しては、その歴史はアップライト型の0号機にまで遡る。当時はボーナスフラグ成立を告知するために、台上にパトライトが設置されていて、それを現在のように筐体に組み込んだのが、オリンピアである。
 対するハイビスカスは、沖縄のイメージとしては以前から筐体に描かれることはあったが、4号機になってボーナス告知ランプとして採用したのが、後発のパイオニアである。
 音と光でインパクトが強い「パト」と、ハイビスカスの点滅が美しくも激しい「華」。とても好対照だと言えるだろう。