2004-05-01から1ヶ月間の記事一覧

ルカーチをめぐって

公開講座「ルカーチの存在論」第一回目。ほとんど気まぐれではあったけど、受講費用が安かったこともあって始めてみた。ちょうど卒論のテーマに多少重なる部分もあるように思えたことだし。講師の石塚省二はすでに14年ほどこの講座をやっているらしく、行…

「物語ること」に生きること

先週に続いて今週も休講だった。昨年も一昨年も、同じ枠で同じ先生の講義をとっていたけど毎年3分の2ぐらいが休講になる。詳しくは知らないが持病のためだ。だから、もしほとんど出席していなくても、せっかく大学に行った時に限って先生の方が休んでいた…

穏やかなる情念は迸らなかった…

夜勤明け。大学に行った帰りに池袋で『死に花』を観る。 前半はなかなか良かったけど、後半は良いと思わなかった。『ジョゼと虎と魚たち』の監督とは思えない体たらく*1だと思ったのだ。 前半、あらゆる面で行き届いた快適な老人ホームがいきなり登場し、そ…

昔は痩せていた

マイケル・ムーアの処女作『Roger&Me』をDVDで観た。マイケル・ムーアの映画の展開は、一見大きな流れから逸脱する遊び(「検証」と呼びかえられる)が雄弁すぎるように思えるけれど、その積み重ねこそが流れを作っているのだということに改めて気付く。それ…

ロックなんかろくに知らなくてもロックを叫びたくなる

実は今夜『スクール・オブ・ロック』の冒頭でライブハウスの壁に出現するクレジットにリチャード・リンクレイターの名を見るまで、ぼくはこの映画の監督を知らなかったことに気付いた。それになんとなく『コールド・マウンテン』か『CASSHARN』あたりを観よ…

研究室にて

卒論のための集まりを騙った「お茶会」に行く。だいたい隔週で集まろうという話だったけど、5人いる内の3人が就職活動とかで、結局担当の先生の研究室に集まったのは、ぼくと同じ露文科の女ひとり。フィギュアスケートで卒論を書くという人だ。 行って良か…

虚像と実像

沢田研二主演、内田栄一脚本、藤田敏八&加藤彰監督『炎の肖像』をDVDで観る。やっぱりDVDは良いな。 実際のジュリーのライヴや生活(?)とフィクションが交錯する物語。女を捨て、行きずりで出会った男とまるでホモセクシャル的に共感し、父とはまるで父で…

ようやく…追いついた

やっと実際の日付に日記が追いついた。ちょっと油断すると1週間ぐらいあっという間なのだな、と自覚する。毎日書いていると気付かなかったけど、継続には意外と大きな労力が必要みたいだ。

小森未来の転身

永井豪原作の「まぼろしパンティ」と「へんちんポコイダー」が河崎実監督の手で実写化されたという記事が、少し前の週刊誌で取り上げられていた。今夜から、渋谷のアップリンク・ファクトリーでその上映*1があるというので、久しぶりに時間を持て余していた…

半覚醒

一日中、寝たり起きたりであんまり記憶がない。起きて何か食べては寝て、起きて何か食べては寝て…とろくな生活じゃなかった。明け方起きてあわてて在宅バイトの残りを終わらせた。

生き残った者の「あとかたづけ」

夜、レイトショーに行く。行定勲監督『世界の中心で、愛をさけぶ』。板橋のシネコンに行ったのだが、この映画を目的にやって来たカップル群と『パッション』の行列で、フロア中が人だらけだった。一番大きい劇場だったにもかかわらずほぼ満員。驚くべきダブ…

文明の…

午前中大学に行くと休講だった。昼は銀座で映画を観る。 マノエル・ド・オリヴェイラ監督『永遠の語らい』は傑作だった。ゆったりとしたテンポで反復のリズムを刻む前半のヨーロッパ文明の旅。歴史学者の母と娘の遍歴は、数々の文明の衝突をたどりつつ、優雅…

セゾン美術館だって?

午前中と午後に2つの授業に出席してへとへとになる。つくづく体力が落ちたものだ。いや、精神的な忍耐力の低下かもしれない。もうすぐ大学の露文で合宿があるらしいのだが、ぼくはこの数年間1度も行っていないので、もちろん今回も行かない。アットホーム…

休みが明けるそして憂鬱になる

ちょっとした起伏の休みが終わってしまい、バイトと学業の日々に戻った。しかし、今年度も一ヶ月が過ぎたというのにずるずるだらだらやっている印象がぬぐえない。とにかく抵抗しなければ! 参考になりそうな情報を漁ってみた。 『情況』(5月号) 宮台真司…

消えたメル・ギブソン

ぼくがメル・ギブソンに熱狂していた中学生か高校生の時に『ブレイブ・ハート』が公開された。当時は、地元の貧困な上映事情のためにスクリーンでこそ観られなかったが、数ヵ月後にはLDを買って数え切れないほど観直した。ぼくが気に入ったのは、メル・ギブ…

迷惑な輩

数日前にようやく購入したDVDを観たり、買いっぱなしの本を読んだりして、夕方になるとバイトに赴く。ゴールデンウィークだからほとんど宿泊客などいないだろう(ビジネスホテルだけあって、普段はほとんど近くの会社への出向者たちが泊まる)と予想していた…

イタリア映画祭

結局、行ったのはこの日だけだった。ゴールデンウィークのうち3分の2ぐらいはバイトに費やしてしまった。 カリオストロからの帰還(監督:ダニエーレ・チプリ&フランコ・マレスコ) 向かいの窓(監督:フェルザン・オズペテク) 前者の面白さはほとんど分…

邂逅

id:sandworksさんのお誘いで自主映画上映会に出かける。いろいろと刺激を受けた。今年は映画を作ろうと決心する。そしてそのままバイトへ。

爆音ナイト

夜は9時から吉祥寺にてboidプレゼンツ「爆音ナイト」に行く。これは次の5本の映画を、ライヴ音楽用の音響セッティング=文字通り「爆音」で「聴かせる」というものだ。(もちろん映画も上映されている。) ココロ、オドル。(監督:黒沢清) クンドゥン(…

ピクニック気分

陽光が差す午前中にバカバカしいと思いながら大学の授業に行き、ツルゲーネフの『うき草』の冒頭を読んでいると、朝のさわやかな自然描写のくだりがさらに授業などやっていられない気分を誘う。案の上、教室全体がそういった気分に包まれたのか、30分ほど…